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恋こころ
第3章 幸せな誓いを
板敷きの廊下を奥へ進んだ所が真純の控え室だった。
「河合さま」
「……はい」
巫女の声に少し間を置いて返ってきたのは壮助さんの声。
「お迎えに参りました」
「分かりました」
また少しの間があって障子が動いた。
その向こうに真純がいると思うと柄になく緊張する。
ゆっくりと開く障子。開けてくれたのは声の通り壮助さんで、その肩越しに白い綿帽子が目に飛び込んできた。
介添の巫女と悠さんに支えられ、白無垢に包まれた真純が立ち上がる。俯いたその顔は綿帽子に覆われてまだ見えない。
ヤバい……
すげードキドキしてきた……
壮助さんが後ろを振り返り、姿勢を正した真純が頭を起こす。
まるでスローモーション。
真っ白な綿帽子の下からゆっくりと真純が顔を覗かせた。
眩しい程に白い肌。ふっくらと形の良い唇は紅を指され、ほんのり色付いた柔らかな頬。長い睫毛の下、淡く上気した目元。
はにかんだ微笑みを浮かべ、潤んだ瞳で見上げてくる。その麗しさに思わず息を飲んでいた。
あまりに綺麗で言葉が出ない。意識を全部持って行かれた俺はただ見詰め返すだけ……
「斎藤さま」
巫女に呼ばれても目を離す事が出来なかった。
「河合さま」
「……はい」
巫女の声に少し間を置いて返ってきたのは壮助さんの声。
「お迎えに参りました」
「分かりました」
また少しの間があって障子が動いた。
その向こうに真純がいると思うと柄になく緊張する。
ゆっくりと開く障子。開けてくれたのは声の通り壮助さんで、その肩越しに白い綿帽子が目に飛び込んできた。
介添の巫女と悠さんに支えられ、白無垢に包まれた真純が立ち上がる。俯いたその顔は綿帽子に覆われてまだ見えない。
ヤバい……
すげードキドキしてきた……
壮助さんが後ろを振り返り、姿勢を正した真純が頭を起こす。
まるでスローモーション。
真っ白な綿帽子の下からゆっくりと真純が顔を覗かせた。
眩しい程に白い肌。ふっくらと形の良い唇は紅を指され、ほんのり色付いた柔らかな頬。長い睫毛の下、淡く上気した目元。
はにかんだ微笑みを浮かべ、潤んだ瞳で見上げてくる。その麗しさに思わず息を飲んでいた。
あまりに綺麗で言葉が出ない。意識を全部持って行かれた俺はただ見詰め返すだけ……
「斎藤さま」
巫女に呼ばれても目を離す事が出来なかった。