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恋こころ
第3章 幸せな誓いを
「花嫁様のお側に」
柔らかな笑顔で促され、ようやく我に返って。
「……失礼しました」
見とれて動けなかった自分が猛烈に恥ずかしくなってきた。
誤魔化すように頭を下げ、真純の前に立つ。
少し重そうに首を傾げて見上げてくる。下がり気味の眉は俺の反応を気にしてるのか。
そっと手を伸ばして頬に触れる。ピクッと震え、反射的に目を閉じられた。
「綺麗だよ、真純」
顔を近付けて囁くと真純の頬が赤く染まる。
淡く立ち上がってきた甘い香り。くらくらする。
ヤバい、めちゃくちゃ抱き締めたい
真純が愛しくて堪らない。
でもせっかく綺麗にしてもらってるし、壮助さんや兄貴もいるし……
一瞬の間に色々グルグル考えて、でも衝動を収められない。綿帽子が崩れないよう気を付けながら両腕を回し、そっと真純を包み込んだ。
「今日が凄く嬉しい。ありがとう」
思いをそのまま告げると真純の身体が小さく震えた。羽織の上から腕に手を添えてくる。
「拓真さん……」
若干涙声な真純に強く抱き締めたいのをグッと堪えて上体を起こす。花嫁を式の前から泣かす訳にはいかない。
「気持ちは分かるが、泣かすんじゃない」
後ろから兄貴に肩を引かれて腕を解いた。
柔らかな笑顔で促され、ようやく我に返って。
「……失礼しました」
見とれて動けなかった自分が猛烈に恥ずかしくなってきた。
誤魔化すように頭を下げ、真純の前に立つ。
少し重そうに首を傾げて見上げてくる。下がり気味の眉は俺の反応を気にしてるのか。
そっと手を伸ばして頬に触れる。ピクッと震え、反射的に目を閉じられた。
「綺麗だよ、真純」
顔を近付けて囁くと真純の頬が赤く染まる。
淡く立ち上がってきた甘い香り。くらくらする。
ヤバい、めちゃくちゃ抱き締めたい
真純が愛しくて堪らない。
でもせっかく綺麗にしてもらってるし、壮助さんや兄貴もいるし……
一瞬の間に色々グルグル考えて、でも衝動を収められない。綿帽子が崩れないよう気を付けながら両腕を回し、そっと真純を包み込んだ。
「今日が凄く嬉しい。ありがとう」
思いをそのまま告げると真純の身体が小さく震えた。羽織の上から腕に手を添えてくる。
「拓真さん……」
若干涙声な真純に強く抱き締めたいのをグッと堪えて上体を起こす。花嫁を式の前から泣かす訳にはいかない。
「気持ちは分かるが、泣かすんじゃない」
後ろから兄貴に肩を引かれて腕を解いた。