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恋こころ
第3章 幸せな誓いを
何処か甘い雰囲気もまとった人好きのする笑顔。女性に限らず色んな人からもてそうだなぁとボンヤリ思う。
「真純ちゃん、拓真をよろしく」
そう言ったクドウさんの隣で拓真さんが少し顔をしかめた。
「んだよ、それ」
不機嫌を装った割りに拓真さんの口調は柔らかくて。仲が良いのが伺われる。
「こいつ放って置くと酒しか飲まないから」
「えっ?」
驚いて拓真さんを見上げると、今度は心底嫌そうな顔でクドウさんを睨んでいた。
「余計な事言うな」
「あれ、ちゃんと食べてんだ?」
ニヤニヤ笑うクドウさん。
食事に気を付けてくれるのは私より拓真さんの方。家に帰ると必ず夕食を作り置いていてくれる。
お酒しか飲まない、というクドウさんの言葉は全く想像がつかなくて。
「あぁ、ちゃんと食べてるなら良いんだ。愛されてるね、マスミちゃん」
「……はい、ありがとうございます」

拓真さんがちゃんと食べてると、私は愛されてる事になるの?

よく分からないまま頷いて、クドウさんに笑みを深められた。
「じゃ、拓真の可愛いお嫁さんに挨拶も出来たし、俺は仕事に戻るよ」
「あぁ、忙しいのにありがとう」

そうだ、拓真さん副支配人が幼なじみだって……
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