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恋こころ
第3章 幸せな誓いを
具合が悪い訳ではなさそうだけど……

「拓真さん、シャワーして着替えましょう?」
「……んー」
相変わらず鈍い返事。拓真さんの腕から力が抜けたと思ったら、シュルッと衣擦れの音がしてレースの袖が二の腕から肘へ滑り落ちた。
「えっ……」
同時にフッと胸が楽になる。
「やっ」
慌てて拓真さんの背中から腕を引いたけど。肩紐のないブラは簡単に抜き取られてしまう。露になった胸をクロスさせた腕で辛うじて隠し
「た、拓真さん」
抗議を込めて睨んでみても、効果はない。拓真さんは剥き出しの私の肩を柔く撫でて、肩甲骨から背中へと手を滑らせた。
「ね、俺に脱がさせて」
コツンと額を合わせ、至近距離から甘い声で聞いてくる。スルスルと背中から腰へ辿る指先に。
「あ、んっ……」
ゾクゾクする。
「じ、自分で脱げます」
身を捩り、後ろに下がろうとしたけれど、拓真さんの長い腕にがっしり腰をホールドされてしまった。
「うん。でも、俺に脱がさせて」
もう一度繰り返しながら上向きに頭を押してくる。反動で顎が反り、チュッと唇が重なった。
「んっ……んんっ」
離れては重なる啄む様な口付けは、角度を変えて深くなる。
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