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恋こころ
第5章 コスチューム プレイ ?
驚く間もなく通用口の前を通り抜け、反対側の通りへ。休日な今日、オフィスビルの裏側に人通りはなくて。私達は誰にも会う事なく『グラン・ブルー』の裏口に着いた。
「待ってて、多分もう来てくれるから」
時計を確認した千佳ちゃんがニコリと笑う。
「うん……」
カウンター席の件もそうだけど、千佳ちゃんは本当によく気が回る。それだけきっと大変なんだと思うと心配になるけど……
程なくして扉が開いて
「えっ!?」
「お待ちしておりました」
笑顔で扉を開けてくれたのは銀色の髪に少し大きめな三角耳の付いた桐生さん。白い着物に淡い藤色の袴、朱色の襷を掛けた姿で立っていた。
いつも白黒のギャルソン姿に見慣れているせいか、和服姿の桐生さんは新鮮で。
「妖弧と言うらしいです」
ふっと微笑まれてドキッとする。
「コート、お預かりします」
差し出された手にコートを脱いでお願いした。
「お二人はアリスと帽子屋ですか?」
「はい」
「素敵ですね」
柔らかな微笑み。やっぱりドキドキしてしまう。
「あ、の……皆さんも仮装されてるんですか?」
「はい。タクから聞いてませんか?」
頷いた桐生さんが少し首を傾げた。
「き、聞いてないです。今日来る事、拓真さんに話してなくて」
「待ってて、多分もう来てくれるから」
時計を確認した千佳ちゃんがニコリと笑う。
「うん……」
カウンター席の件もそうだけど、千佳ちゃんは本当によく気が回る。それだけきっと大変なんだと思うと心配になるけど……
程なくして扉が開いて
「えっ!?」
「お待ちしておりました」
笑顔で扉を開けてくれたのは銀色の髪に少し大きめな三角耳の付いた桐生さん。白い着物に淡い藤色の袴、朱色の襷を掛けた姿で立っていた。
いつも白黒のギャルソン姿に見慣れているせいか、和服姿の桐生さんは新鮮で。
「妖弧と言うらしいです」
ふっと微笑まれてドキッとする。
「コート、お預かりします」
差し出された手にコートを脱いでお願いした。
「お二人はアリスと帽子屋ですか?」
「はい」
「素敵ですね」
柔らかな微笑み。やっぱりドキドキしてしまう。
「あ、の……皆さんも仮装されてるんですか?」
「はい。タクから聞いてませんか?」
頷いた桐生さんが少し首を傾げた。
「き、聞いてないです。今日来る事、拓真さんに話してなくて」