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恋こころ
第5章 コスチューム プレイ ?
後ろから千佳ちゃんに抱き締められたまま、ふさふさと揺れるしっぽをじっと見詰める。
「イケイタチ殿の様な温もりはありませんが、手触りは滑らかで気持ち良いですよ」
止めの一言。
魅力的な誘惑に抗いきれず。
「……ほっ、本当に良いですか?」
恐る恐る見上げた私に桐生さんはふふっと笑った。
「良いですよ。すみちゃんだけ、特別」
内緒話みたいに一本だけ立てた人差し指を唇に軽く当て、パチンと披露されたウィンク。
うっ……
艶やかな眼差しに射抜かれて、ドキンと心臓が跳ねた。
き、桐生さん、麗し過ぎです……
含みを持った微笑み。ドキドキして目を合わせて居られなくなった私は慌ててしっぽに視線を戻した。
「あ、ありがとうございます」
「うん、でも『すみちゃん』だけだよ?」
砕けた口調。懐かしい呼び名を強調されて頭に疑問符が浮かぶ。
もう一度そっと桐生さんを見上げると、私を見返す瞳がふうっと細められた。
「昔みたいに名前で呼んで?」
「……名前、ですか?」
「そう。やっと思い出してもらえたのに、桐生さんって敬語で話し掛けられるのは寂しいんだけど?」
「イケイタチ殿の様な温もりはありませんが、手触りは滑らかで気持ち良いですよ」
止めの一言。
魅力的な誘惑に抗いきれず。
「……ほっ、本当に良いですか?」
恐る恐る見上げた私に桐生さんはふふっと笑った。
「良いですよ。すみちゃんだけ、特別」
内緒話みたいに一本だけ立てた人差し指を唇に軽く当て、パチンと披露されたウィンク。
うっ……
艶やかな眼差しに射抜かれて、ドキンと心臓が跳ねた。
き、桐生さん、麗し過ぎです……
含みを持った微笑み。ドキドキして目を合わせて居られなくなった私は慌ててしっぽに視線を戻した。
「あ、ありがとうございます」
「うん、でも『すみちゃん』だけだよ?」
砕けた口調。懐かしい呼び名を強調されて頭に疑問符が浮かぶ。
もう一度そっと桐生さんを見上げると、私を見返す瞳がふうっと細められた。
「昔みたいに名前で呼んで?」
「……名前、ですか?」
「そう。やっと思い出してもらえたのに、桐生さんって敬語で話し掛けられるのは寂しいんだけど?」