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恋こころ
第5章 コスチューム プレイ ?
「っ!」
驚いて弾ける様に手を引いて。見上げたそこに、立っていたのは吸血鬼。
色素の薄い瞳でじっと私を見てる。前髪を立て、露になった眉をひそめて。
真っすぐ結ばれた唇から覗く鋭い牙。
白いシャツに赤い棒タイ。黒のベストとスラックスに同じく黒いサロンを着けて。フック式のアームバンドで袖を上げた腕を組み、壁に寄りかかって立っている。
「たっ、拓真さん……」
びっくりし過ぎてどもってしまう。何も悪いことはしてないのに……
「何してるの?真純」
繰り返し聞いてくる拓真さんはやっぱり機嫌が悪そう。
何、で?
「し、しっぽ……桐生さんにしっぽを触らせてもらいたくて、お願いしてました」
「ふーん」
ふーんって……
「その前にタクが来たので、まだ触ってないですけどね」
穏やかな笑みで桐生さんが補足してくれたけど。
「そうですか」
拓真さんは相変わらず。
「で、千佳は?」
私を後ろから抱き締めたままの千佳ちゃんに冷めた視線を向ける。
「別に何も」
クスッと笑って千佳ちゃんが私を抱く腕にギューッと力を込めた。
「いつものスキンシップ」
途端に拓真さんの眉がピクリと上がる。
驚いて弾ける様に手を引いて。見上げたそこに、立っていたのは吸血鬼。
色素の薄い瞳でじっと私を見てる。前髪を立て、露になった眉をひそめて。
真っすぐ結ばれた唇から覗く鋭い牙。
白いシャツに赤い棒タイ。黒のベストとスラックスに同じく黒いサロンを着けて。フック式のアームバンドで袖を上げた腕を組み、壁に寄りかかって立っている。
「たっ、拓真さん……」
びっくりし過ぎてどもってしまう。何も悪いことはしてないのに……
「何してるの?真純」
繰り返し聞いてくる拓真さんはやっぱり機嫌が悪そう。
何、で?
「し、しっぽ……桐生さんにしっぽを触らせてもらいたくて、お願いしてました」
「ふーん」
ふーんって……
「その前にタクが来たので、まだ触ってないですけどね」
穏やかな笑みで桐生さんが補足してくれたけど。
「そうですか」
拓真さんは相変わらず。
「で、千佳は?」
私を後ろから抱き締めたままの千佳ちゃんに冷めた視線を向ける。
「別に何も」
クスッと笑って千佳ちゃんが私を抱く腕にギューッと力を込めた。
「いつものスキンシップ」
途端に拓真さんの眉がピクリと上がる。