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恋こころ
第5章 コスチューム プレイ ?
女の人に笑い掛けて欲しくない、だなんて……
心の狭い自分が嫌になる。
「ごめんね、姫ちゃん。今日だけタク貸して」
「い、いえ。そんな……」
両手を顔の前で合わせた佐伯さんに慌てて手を振った。
考えてる事が顔に出てしまったのかもしれない。そう気付いてますます自分が嫌になる。
「仕事、して下さい」
拓真さんの低い声。ジロリと見やる冷ややかな目に、佐伯さんは合わせていた手のひらを降参するように開いて見せた。
「分かった」
小さく肩を竦めて調理台へ戻って行く。その大きな背中から瞬きをして視線を戻すと、少し眉をひそめた拓真さんと目が合った。
「……ごめん」
言って口角を引き締める。気遣う様な眼差しに、申し訳ない気持ちになって。
……あ、だから?
今日の話をした時、いつもの様に『おいで』と言わなかったの?
さっき笑顔で迎えてくれなかったの?
私が気に病むのを心配しての事だったかもしれない。そう思うと更に気分は落ちていく。
これは『グラン・ブルー』の皆がお客さんに楽しんでもらおうと考えた企画で。きっとお客さんも喜んでる。
そう思うから。
心の狭い自分が嫌になる。
「ごめんね、姫ちゃん。今日だけタク貸して」
「い、いえ。そんな……」
両手を顔の前で合わせた佐伯さんに慌てて手を振った。
考えてる事が顔に出てしまったのかもしれない。そう気付いてますます自分が嫌になる。
「仕事、して下さい」
拓真さんの低い声。ジロリと見やる冷ややかな目に、佐伯さんは合わせていた手のひらを降参するように開いて見せた。
「分かった」
小さく肩を竦めて調理台へ戻って行く。その大きな背中から瞬きをして視線を戻すと、少し眉をひそめた拓真さんと目が合った。
「……ごめん」
言って口角を引き締める。気遣う様な眼差しに、申し訳ない気持ちになって。
……あ、だから?
今日の話をした時、いつもの様に『おいで』と言わなかったの?
さっき笑顔で迎えてくれなかったの?
私が気に病むのを心配しての事だったかもしれない。そう思うと更に気分は落ちていく。
これは『グラン・ブルー』の皆がお客さんに楽しんでもらおうと考えた企画で。きっとお客さんも喜んでる。
そう思うから。