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モテモテ男の裏の顔⁉︎
第13章 言えよ‼︎
(痛ッて…。)
気をつけろよな…
『ごめんな?大丈夫?』
俺が目の前に座る女に声をかけると
『あ.あ.あ綾瀬先輩⁉︎』
と大きな声をあげ固まっている。
(何だよ。うるっせぇ…)
床にはカバンの中身が散乱していた。
あー。クソ。
面倒くせぇな…
俺は屈むと散らばった中身を拾った。
手に取った教科書には
【2ーB 斉藤 愛奈】と書かれている。
(2ーB? あいつと同じクラスか。)
そして、足元に転がったままの女の携帯を見ると、人形がぶら下がっている。
多分だけど…
売ってるものでは無いと思う。
お世辞にも上手いとは言えない
歪な形をしているからだ。
(あ…?このクマ…?)
『2ーBってことは日和の友達?』
女はフリーズした頭を覚醒させたのか、また大声で叫んだ。
『そうだ‼︎日和‼︎‼︎あ.あの‼︎日和どこにいるか知りませんか⁉︎』
(は?俺が知るわけ..)
『昼休みから日和の姿を見て無くて!
携帯に電話しても出なくて!
教室にもカバン置きっ放しで!
どこ探しても居なくて!
お兄ちゃんに聞いても知らなくて!』
(おいおい…。いきなり壊れた人形みたいに喋んなよ。
つーか言ってる意味が全然分かんねぇんだけど…。)