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第29章 私が許さない‼︎

お会計を済ませてショップバッグを受け取ると、制服を入れてあるバッグの中に収めた。


湊はスッと私の右手を繋ぐとそのまま歩いた。


『飯どうする？なんか食って帰るか。』


手を引かれるまま繁華街の方へ歩き、湊のおすすめだというオムライス屋さんに入り食事を済ませた。


「すごく美味しかったー！
湊ありがとね？ご馳走様でした。」


『ｸｸｯ。どういたしまして。』


湊はポンと私の頭を撫でると、そのまま私の肩を抱いて歩いた。


ちょうど駅を通り過ぎた時だったーー


『湊？湊だよねぇ〜⁉︎』


湊を呼び止める女の人の声が聞こえた。


その声に反応して振り返ると、綺麗な女の子が駆け寄って来た。


（湊の知り合い？）


私は視線を湊に移すと、不機嫌そうに顔を歪めた湊が女の子を見ていた。


『やっぱり湊だぁ！久しぶりィ！
中学の時以来だねぇ？元気にしてたぁ？』


女の子が話しかけても、湊は表情を変えず何も答えようとしない。


（中学の同級生なのかな？）