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BLACK WOLF~crime~
第7章 火ノ鳥





「俺の親父は…、黒埼 明に殺されたんだっ!!」
















え…?

殺、された…?

全身に電流を流されたようだった。

黒埼さんが、桜木さんのお父さんを殺した…?




「どういうこと…?黒埼さんがっ!?」

桜木さんの目、嘘を付いてるようには見えない。

嘘で他人の私達を巻き込んでるようには見えない。

まさか、本当に…?




「俺の親父は、小さな会社を経営してた。
それなりに歴史のある小さなオモチャ会社。
社員も少なくて、ほとんど俺達家族だけで経営してたもんだったけど」

「扱ってたのは積木とかパズルとか…、昔ながらのプラモデルとか、時代遅れの古風なオモチャばっかりで経営は苦しかったらしい。
今の子供はテレビゲームや携帯ゲームばっかりだし積木やパズルなんて全然売れない。
それでも、金はなくても俺達は幸せな家族だったよ…。

黒埼 明が現れるまでは━━━━━━っ」






黒埼さんが桜木さんの家族に何かしたの…?

そんな幸せそうな家族に、一体何を…。

聞いて、いいのかな…?

聞きたくない、でも知りたい…。


「黒埼さんが、何をしたんですか…?」


すると、私の目の前に立ちはだかっていた桜木さんがしゃがみだし、私の目線の高さに視線を合わせて…。


「あの男は言葉巧みに親父に近づいた。
"もっと会社をデカくしてみないか?金は融資する"とか上手いことを言って…」

「黒埼の言葉を信じた親父は会社の全ての権利を黒埼に預けた。
そして、会社は大きくなった。
この建物がそうだ。
最初は2階建の小さな会社だったのに…」


…会社が大きくなったなら、それは感謝すべきことじゃないの?

恨まれる覚えはないんじゃないの…?









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