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BLACK WOLF~crime~
第7章 火ノ鳥
心臓に針を刺されたみたいに心が痛い。
あの嫌がらせは桜木さんが?
私を心配し、慰めてくれてたのに…
あれもこれも全部、私に近づく為?
全ては黒埼さんへの復讐の為に、真綿で首を絞めるようにじわじわと私を苦しめたんだ。
「で、せっかくいい感じで相沢さんを追い詰めてたのに、このガキが余計な事をするから…」
そう言うと、桜木さんは立ち上がりハルちゃんへの方へと歩いていく。
このガキって、ハルちゃんの事…?
そうだ…。
よく考えたら、私を使って黒埼さんに復讐したいならハルちゃんは関係ない。
関係ないハルちゃんがどうしてそんな目に遭ってるの…?
黒埼さんを苦しめたいなら私1人で充分じゃないっ!
「相沢さんが会社を辞めた後、このガキが相沢さんの事を聞きに会社に来たんだよ。
このガキと相沢さんが上手く行って、無様に振られる黒埼も見てみたくて住所を教えたのに…、結局黒埼にやられやがって…。
役に立たねぇんだよっ!!」
「ぐっ、ああああっ!!」
「いやぁぁぁぁっ!!」
うずくまるハルちゃんの太股…。
血が滲んでて、一目で大怪我だとわかるのに、桜木さんはその怪我を足でグリッと踏みつけたのだ。