この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
BLACK WOLF~crime~
第7章 火ノ鳥
「俺は…、大事な家族を失った…っ。
黒埼に何もかもを奪われたんだっ!
施設に預けられたり、親戚中をたらい回しにされたり…、どこへ行っても邪魔物扱いされて来たっ!
あいつにも、この辛さや苦しみを味合わせてやる…っ」


頭の痛みを抑えながら、私の頭は恐怖に染まっていた。

いろんな事が起こりすぎて、頭の中がぐちゃぐちゃになってて…。


私の髪を掴んでいた桜木さんの腕がやっとほどけた。

自由になった頭は重力に従うようにドサッと床に落ちる。

受け身を取ろうにも拘束された腕じゃロクに動かせない。


「うっ…」

「残念だけど、ここはご覧の通り廃墟だ。
回りには建物1つないし、不気味がって誰もここには近寄らない。
助けは期待しない事だな」

「そ、んな…」

「黒埼を地獄に叩き落とす大事な切り札だ。
明日から目一杯可愛がってやるから、楽しみにしてるんだな…」



そう言うと、桜木さんは踵を返してドアの方へと歩いていく。

私とハルちゃんをここに監禁する気なんだ。

……こんな大怪我してるハルちゃんを放って置く気じゃ?


「待って!私の事はいいから、ハルちゃんを病院に…っ」

「知ったことか…」

「待っ━━━━━━━」




バタンッ




無情にも閉ざされてしまったドア。





後には、静寂だけが残ってる。

水滴が落ちる音と、窓から聞こえる鳥の鳴き声だけ。






私はというと、一気にいろんな事が起こりすぎて、頭がこんがらがってる状態。

そして、桜木さんの豹変ぶりに恐怖を感じてる。





あれがあの桜木さん…?

黒埼さんへの憎しみだけで生きてきた桜木さんの姿。

目には、憎しみと怒りと殺意の炎が燃えていて、そこには一片の優しさも見えないほどに。

/225ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ