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快楽の奴隷
第10章 幻のいる間
後悔と屈辱が花純の心を苛む。
レイプされ、受け入れるように達してしまった。
それは女として終わっている烙印を押されたような気分だった。

「本当にイッたんだ?」

笑いを噛み殺した高梨の声が背後から聞こえ、花純は慌てて振り返る。
高梨は耐えきれず、笑いながら鷹の顔のマスクを剥いだ。

『た、かなしさんっ……』

安堵のあまり花純の頬を涙が伝った。

「おい、泣くなよ?」

ようやく自分のジョークが世間一般では度が越えてることに気付いた高梨は、慌てて花純の口許のテープを剥がして手首の拘束を解いてやった。

「バカッ!!」

開口一番、そう怒鳴って高梨の胸を思いっ切り叩いた。

「ごめん。とっくにバレてるのかと思って」
「酷いですっ!! いくら私でも怒りますよっ!!」

そんなことを口にしながら、既にその声色は彼を赦すかのような甘えた声になっていた。

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