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快楽の奴隷
第11章 文士と絵師
「ん? 何だろう? 宅配便、かな?」
花純が玄関に向かおうとすると高梨は素早く隣の部屋へと移動し、「俺ならいないって言え」と伝えてきた。
首をかしげながらドアを開けると、そこにはあの美人台無しの編集者森崎雫と見慣れない男が立っていた。
「沼田さん、こんばんはッス!」
相変わらず自らの美貌を貶めるようなにたーとした笑いを浮かべていた。
「あの……なにか?」
「ここに幻野イルマがいるんじゃないかって森崎が言うから来たんだ」
隣の男が低い声で告げた。
長めの髪を金色に染め、顎に生やした髭も金色に染めている。
太目の眉に鋭い眼差しで険しい表情を浮かべるその男の姿はライオンを花純に彷彿させた。
「あの……失礼ですけど……」
「俺は立山劔(たてやまつるぎ)。イラストレーターだ」
「はぁ……」
いきなりやって来てイラストレーターとだけ名乗られても花純には事態が飲み込めるはずもなかった。
花純が玄関に向かおうとすると高梨は素早く隣の部屋へと移動し、「俺ならいないって言え」と伝えてきた。
首をかしげながらドアを開けると、そこにはあの美人台無しの編集者森崎雫と見慣れない男が立っていた。
「沼田さん、こんばんはッス!」
相変わらず自らの美貌を貶めるようなにたーとした笑いを浮かべていた。
「あの……なにか?」
「ここに幻野イルマがいるんじゃないかって森崎が言うから来たんだ」
隣の男が低い声で告げた。
長めの髪を金色に染め、顎に生やした髭も金色に染めている。
太目の眉に鋭い眼差しで険しい表情を浮かべるその男の姿はライオンを花純に彷彿させた。
「あの……失礼ですけど……」
「俺は立山劔(たてやまつるぎ)。イラストレーターだ」
「はぁ……」
いきなりやって来てイラストレーターとだけ名乗られても花純には事態が飲み込めるはずもなかった。