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快楽の奴隷
第5章 二人責め
冷やされた液体も一度高梨の口内で温められ、人肌より少し冷たい程度の温度になっていた。

とろりと甘くて濃厚な葡萄酒の香りが広がる。
それと共に彼の舌は花純の口の中へと訪問していった。
高梨の舌が触れた場所は痺れる程に敏感になってしまう。
まるで口や舌が性器になったかのように擽ったく気持ちいい。
執事の前だと意識しつつも、花純の方からも舌を伸ばしてしまう。
二つの舌は互いの唾液を混ぜ合わせるかのように絡まり、互いの口の中を行き来する。花純はワインというのは唾液と混ざり合い、初めて本当の味が完成するという話を以前どこかで聞いたことを思い出していた。
そうであるならばこの味は花純と高梨が二人で配合した、二人だけの味と言える。

「はぁ……はぁっ……」

花純は声にならない吐息を漏らしていた。
高梨にしてもらっていたように、彼女も彼の舌をちゅっと吸った。

柔らかな感触は生肉に食すようなぬめり感があった。
口淫のように彼の舌を唇でしごいているうちに、下腹部は湿りを催していた。
花純は内股を密やかに擦り合わせ、気を紛らせながらキスを続ける。
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