この作品は18歳未満閲覧禁止です
美しい狼
第6章 月夜の狼
要様が
14才にして
非常に大人びて見えるのは
ただ
美しいからだけではないでしょう
繊細で
根は甘えん坊な
彼が
大人を凌ぐ
大人にならなくては
いけなかった理由
きっと
このお屋敷の主として
お屋敷や
お屋敷に従事する者たちを守るため
彼は
子供らしさを失っていったのでしょう
幼い頃に
両親を亡くしたと
執事さんから教えてもらいました
幾つの夜を
独りで泣いてらしたのですか?
そうやって
要様は
大人になるしか
生きていけなかったのですね