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美しい狼
第20章 かき氷と欲望
「要様、今日の夕方から
 近くの神社でお祭りがあるそうですよ!
 浴衣に着替えて、夕涼みに行きませんか?」

目を爛々と輝かせた
夏目は
鼻息も荒く
まだ行くと了承したわけでもないのに
出店で何を食べようかと
悩んでいるようだった

「人混みは、嫌いだ」

その一言で
夏目の落胆っぷりは
一目で窺えた

「そう…ですか…
 そうですよね、人混みは
 熱いし、菌もいっぱいだし
 悪い人も紛れてるかもしれないし…」

夏目は
自分自身を納得させるかのように
ブツブツ独り言を言っていた
スンスンと
鼻をすすりながら
泣かれてはたまったもんじゃない

「今回だけ、特別だぞ!」

その一言で
夏目の顔がぱぁっと輝く

「ただし、お前も浴衣に着替えること!
 俺の隣を歩くんだ
 品祖なお前が少しでも
 見栄え良くなれば
 考えてやるよ」

俺は
鼻を鳴らして笑ってやった

まぁ、期待はしてないが
夏目のことだ
メイド服のまま
祭りに行きそうな勢いだからな
少しは、それらしい恰好をしてくれればいい
そんな考えだった

「か…要様…
 私…浴衣を持っておりません」

さきほどの嬉々とした表情から一変
すぐにでも
大粒の涙が零れ落ちてしまいそうになっている

「そんなこと知っている
 爺に頼めば、どうにでもなる 
 なぁ、爺。」

爺は、待ってました!と言わんばかりに
浴衣の準備は整っておりますと
夏目を着付けさせるために
連れて行った


どれ
俺も着替えて
夏目の七五三でも
笑ってやるか

俺はたかをくくっていた
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