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美しい狼
第3章 百合?
「威勢のいい女の子ですな
 夏目様は
 要様が一つも言い返せないとは
 大したものです
 ほっほっほっ」

「うるさいぞ
 爺!」

「ですがな要様
 年寄りのたわごとに
 耳を貸しなされ
 大切な人には
 優しくするものですぞ
 失ってから後悔してもおそいのです
 あなたが
 欲しくて欲しくてたまらなかった
 宝物が
 目の前にまできているじゃありませんか
 決して傷つけてはいけませぬぞ」

「分かってるよ
 んなこと
 言われなくても
 分かってる……」

「ならば良いのです
 爺は仕事に戻りますぞ
 ほっほっほっ
 あっ!夏目様は
 裏庭の方へ走っていかれたかな
 はてさて
 ほっほっほっ」

「ちっ」
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