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危険な相部屋
第17章 新学年
桃仁郎と同じクラスになったのは中学2年の時以来だ。
奈緒に言ったように、その頃も大して仲が良かったわけではない。
中学の頃。
こんな容姿の桃仁郎。
同じクラスでそういう気を起こす奴はいなかったけど、全体になるとこんだけ男が揃っていれば桃仁郎に対して恋愛感情を示す奴もいた。
ある日先生に頼まれて体育倉庫に備品を取りに行った時だ。
体育倉庫に入ろうとすると、中からうちの学校の高校生が飛び出して来た。
勢い良く俺にぶつかって来たが、謝りもせずに走り去って行った。
不快に思いながら体育倉庫に、入ると中で桃仁郎が乱れた格好をして涙を流していた。
「オイ!今の奴にヤラれたのか!?」
「…別に…何でもない…」
桃仁郎はそう言って、走って出て行ってしまった。
いくら見た目が可愛いと言っても、アイツも男だから…悔しかったのかもしれない。
そんな事もあって、アイツが自分の事を桃ちゃんとみんなに呼ばせてる中で敢えて俺は本名の男らしい方の名前で呼ぶようにしていた。