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第1章 転校

悲劇の始まりは高校2年の夏休みが明ける時の事だ。


「え！転校？突然過ぎじゃない？」

「奈緒(ナオ)〜それは本当にごめんねー！パパの海外転勤が急に決まっちゃって…」

「うぅ…この歳になってから海外の学校なんて通えるのかな？私、英語苦手なんだけど」

「その心配はいらんよ！パパの学生時代の友達が理事をしている学校に入学出来るように手配してもらったから…しばらく寮生活になるが良い学校だから安心しなさい！」

「寮生活！？もしかしてママもパパと行くの！？」

「だってぇ…パパかっこ良いから向こうで金髪の女の人に誘惑されないか心配なんだもん…」

「はっはっは！ママは本当に心配性だなぁ！ママ、愛してるよ」


子供の前でいちゃいちゃ…


私なんて中学の頃から女子校で彼氏なんて出来た事なんてないのに！


「新しい学校ってまた女子校？」

「ああ！そうそう…パパは奈緒を男のいる場所になんか置きたくないんだが…残念ながら共学なんだ」

「そうなんだぁ…」


共学には憧れてたから緊張するけど、ちょっと嬉しかった。