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危険な相部屋
第6章 大浴場
奈緒はああ見えて今まで壮絶な人生を送ってたんだな。
チーターと戦うとか俺には想像のつかない世界だ。
自販機に飲み物を買いに行く途中の事だ。
「おーい、龍牙」
「?」
「頼みがあんだけど!」
「どうした?」
「俺、夏休み中に他の高校の奴と喧嘩してさ…謹慎の上一ヶ月大浴場の掃除やらされてんだけどさ」
「あぁ、聞いてるよ。面倒くさそうな事やらされてるな」
「だろ?それで今日の夜さ、彼女と待ち合わせしてるんだけど風呂掃除してたら間に合わないんだ…今度何か好きな物奢るから今日だけ代わってくれない?」
「彼女だと?そんな羨ましい予定に俺が協力すると…」
ん?待てよ…大浴場の掃除の時って誰も大浴場使わないよな。
ってことは、奈緒に大浴場行かせられる!
「よし、協力してやろう」
「いいのか!?ありがとう!さすが龍牙!これ大浴場の鍵な?掃除終わったら鍵閉めて明日の朝俺に鍵返してくれ」
「この借りは高いからな」
「わかった!」
今までツライ経験をしてきた奈緒に大浴場に入らせてやろう。
うちの寮の大浴場はかなりクオリティ高いからな。
大怪我のせいで入れないなんて不憫だ。