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危険な相部屋
第6章 大浴場
急いでTシャツを着て、ティッシュで龍牙の鼻を押さえる。
「……これは別に女の免疫がなくて鼻血出したわけじゃないからな」
「うん…」
「でも、今彼女とかいないからな!」
「わかったから…龍牙…静かにしよ?誰か来ちゃう…」
「わり…」
一週間で龍牙にバレてしまった。
サラシ見ても、チーターの話まで信じてくれてバレなかった龍牙に一週間でバレちゃうなんて…
他の人にバレるのも時間の問題だ。
龍牙の鼻血が止まって、着替え終わると私は龍牙に手を引かれて理事長先生のお家に連れて行かれた。
「おっさん!どういう事だよ!」
「も、もしかしてバレのか!?」
「…バレちゃいました」
「そうだよね…いくら龍牙がバ…鈍感でも、同室で気付かないわけないか」
「おっさん…今、俺の事馬鹿って言おうとしただろ…って、ンな事どうでもいい!なんで女の奈緒が男子校に通ってんだよ!」
「色々事情があるんだよ…奈緒ちゃんの事女だってわかってるのは龍牙だけか?」
「そうだよ」
「ふーむ。生徒側にも知ってる者がいた方がいいだろうと常々思っていたんだ」
「都合いい事言いやがって…」
「そういう事で、龍牙。奈緒ちゃんを頼んだぞ」
理事長先生はそう言って私達を寮まで送ってくれた。