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知代の性活
第9章 十二月 歌うためなら、性を、体を
 数日後『AMカフェ』から知代に再び出演オファーが届いた。
 表のライブで見せたパフォーマンス、そこでの歌声もさることながら、裏の観客からのリクエストが多かった。

 幼い顔立ちに、薄い胸。くびれた腰の下には、小ぶりながらも形のよい尻。
 そして、そんな少女が所々で見せる、官能的な色気。
 元々の健康的な雰囲気に、男に犯され続け醸成された艶やかさが、その日の観客たちの目を惹き付けた。

 そんな事情を全く知らない知代は、単純に再出演を喜んだ。
 事務所にも所属していない知代にとって、こうやって出演できるライブは貴重だ。

 ライブを前に、打ち合わせのため知代は『AMカフェ』を訪れた。
 店の倉庫の一角に置かれた小さなソファセット。そこにいるオーナーを訪ねる。
 オーナーはまたチラシを作ってくれていた。
 打ち合わせには重倉も同席した。

 今回の出演は、知代と、女性歌手が二人。
 歌える曲数も前回から増えて五曲となった。
 
 再出演だけでなく、持ち時間も増えるなんて。
 知代は重倉とオーナーにはいくら感謝してもし足りない、と思った。

 また店が用意した衣装に着替えてチラシを配ることになった。
 前回は短いスカートで恥ずかしい思いをしたが、今回のスカートも短かった。
 寒い時期にミニスカートは恥ずかしい以前に寒くもあったが、こうやって通行人の目に止まることがチラシを受け取ってもらえる数に直結する。

 店の更衣室を借りて着替えることにした。
 
 そこには隠しカメラが回っている。

 白とピンクのストライプの下着。
 スカートを履こうと屈みこんだ際に強調される尻の丸み。細いわりに肉感的な太もも。
 小さな胸に続く肌の白さは、覗き見ている重倉とオーナーを嘆息させた。

 スカートのウエストが少しきついのか、腰をよじるようにして位置を調節している。
 その腰の動きに知代本人も自覚していない色気がある。
 男を迎え入れる腰の動きを連想させ、覗き見ている男二人の想像を逞しくさせた。
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