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知代の性活
第2章 五月 徐々に感度を上げていく体
 嫌な思い出となってしまったバイトの初現場から二週間。
 
 先輩スタッフである藤井に痴漢や夜這いどころか、声も出せない状況でレイプされ中出しされてしまった心の傷は大きかったが、仕事自体はそんなに悪くない、と知代は思っていた。

 何より、申請すれば仕事の翌々日に給料が振り込まれるのがありがたい。
 高校を卒業したての知代は、手持ちの金がほとんどなかったので、このシステムに助けられている。
 
 しばらく仕事をして、手持ちのお金が増えたら他のバイトを探そうか。
 ただ、仕事はやりがいもあって楽しかった。

 初現場での知代の仕事は社員も褒めてくれるほどで、すぐに次の仕事を紹介された。
 また藤井と一緒になったら、と散々迷った挙句、それでも手持ちのお金の少なさから仕事を請け、現場に藤井がいないのを知って、心の底からホッとした。

 こういう大きなイベント系の派遣会社は、平行していくつかの案件を請け負うらしく、毎回決まったメンバーで仕事に行くわけではないらしい。

 なので知代は、その後の二週間ほどは、集中して仕事に取り組むことが出来た。
 
 ボイストレーニングで休んだ以外、さしあたって用事のない知代は、出来るだけ仕事をしようと思っていたので、二週間で十日ほど、現場に入った。
 そんな中で、顔見知りになったスタッフも出来て、ますます仕事が楽しくなっていった。
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