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知代の性活
第2章 五月 徐々に感度を上げていく体
 会社を出た知代は、駅まで歩く気力もなく、折りよくやってきたバスに乗った。
 これでふたつ先の駅まで行って、そこから電車に乗り換えればいい。
 交通費は少し高くなるが、まずは気を落ち着けたかった。

 バスは空いていて、最後尾のひとつ手前、二人がけの席の窓際に座ることが出来た。

 座席に座ってはじめて、知代は股間が濡れていることに気が付いた。
 それくらいに動揺していたのだ。

 バスに乗る前にトイレに言って、綺麗にしておけばよかった。
 そうは思うものの、そのためにバスを降りる気にもなれず、ぐったりと座席に体を預けた。
 少し道路は混んでいるようだ。
 時間をかけて大きな駅に着き、乗客の乗り降りがあった。
 
 知代の隣にも座る客がいた。
 あんなことをされた後だから、女の人が隣に座ればいいな、と思う知代の期待とは裏腹に、隣に座ったのは三十代くらいの、スーツ姿の男性だった。

 バスはしばらく走るうちに、乗客の数も減っていったが、知代の隣の男はまだ降りずに隣に座っていた。
 気が付けば、後部座席は知代とその男の二人だけ。
 前のほうには数人の乗客がいる。

 空いてるんだから、他の席に移ってくれればいいのにな。

 そう思っていると、男はカバンから雑誌を取り出した。
 ちらり、と横目で見ると、それはアダルトな雑誌だった。

 いやだな。何でこんなところで、そんなの読むのかな…

 男は熱心にページを捲っていたかと思うと、不意に知代に見えるように雑誌を傾けた。
 思わず反射的に目をやってしまった先では、バスの車内で半裸で複数の男に弄ばれる女の写真が見えた。
 慌てて目をそらすも、男は他のページを捲ってはしつこく見せてくる。

 知代が耐えかねて降りようと、降車ボタンに手を伸ばそうとした瞬間、男の手が知代の太ももの間からスカートの中に侵入してきた。
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