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知代の性活
第1章 四月 強引な人生初の絶頂
 電車から降りた時、知代は心の底から安堵して、足早に会場へと向かった。
 集合場所に着き、電話で現場担当の社員と連絡を取ると、すでに何人ものスタッフが集まっていた。
 同じ年くらいに見える人も何人かいて、初仕事の緊張が少しだけ和らいだような気がした。

 仕事はそんなに難しくなさそうだった。
 大きな会場の中のブースのひとつ。一応イベントのメインブースであるらしく、それなりに広い面積を占めている。
 知代の仕事は、ブースを見てくれた人が書いたアンケートを回収し、粗品を渡す、というもの。
 ブースの隅の、アンケート回収コーナーが、今日から二日間の知代の持ち場になる。
 お客さんと直に接するポジションだからか、女性スタッフが多く、みんな優しそうでほっとした。

 このポジションの女性スタッフ数人は、イベントディレクターのもうひとつ下にあたる、アシスタントディレクター、通称ADの藤井という男性スタッフの管轄になった。
 藤井は大学生で、社員ではなくバイトらしいが、イベント経験が長く、こういうふうにADを任されることもあるのだという。
 少し強面の藤井だったが、仕事の教え方は丁寧で、知代が少し失敗した時もきちんとフォローしてくれて、知代は安心して仕事に集中することが出来た。

「ええと、浅山さんだっけ?」
「あ、はい」
「順番で休憩まわしてるから。もうちょっとよろしく」
「はい、わかりました」
「今日が初現場なんだって?」
「そうなんです」
「ちゃんとやれてるよ。この調子で頼むな」
「あ、はい。ありがとうございます」

 そんなふうに、知代は初仕事を順調にこなしていった。

 イベント一日目終了後、藤井と二人で粗品の在庫チェックをした。
 他の、アンケート回収コーナーのスタッフは明日はまた違う人が来るらしく、二日通してこのポジションにいるのは、知代と藤井の二人しかいないらしい。
 確かに、イベントに関わるのがはじめての知代でも難なくこなせたし、そういうポジションだからバイトの藤井がまとめをしているのかもしれない。

 バインダーに挟んだ書類を下に置き、床に屈みこんで、藤井がチェックした粗品の数を記入していく。

 屈みこんだ際に強調される尻の丸みを、藤井は何度も何度も見ていた。
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