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知代の性活
第1章 四月 強引な人生初の絶頂
 満員電車の中、知代の尻に手が触れる感触。

 最初は満員電車の中、偶然ぶつかっただけかと思ったが、何度も何度も触れてくる。
 手の甲の感触が、やがて手のひらに変る。

 満員電車の中逃げ場のない知代は、少しでもその手から遠ざかろうとするのだが、満足に身動きが取れず、その手を振り払ったり大声を上げる勇気もなく、ただ耐えるしかなかった。

 遠慮がちだった手は、知代が抵抗しないと見ると大胆に動き始めた。

 膨らみを確かめるように手のひらをぴったり当てたかと思うと、力を込めて柔らかい尻肉を揉む。
 揉みながら指は尻の谷間に落ち、肛門の辺りを指でまさぐる。

 スカート姿ではないのが幸いして、直接肌に触れられることはないが、知代は懸命にその手が与える嫌悪感に耐えなければならなかった。
 尻の谷間部分は生地の縫い合わせになっていて、二枚重なっている分、他より多少厚くなっている。
 その分感触が鈍くなるので、どうにか痴漢が与えてくる嫌悪感に耐えられている。

 知代は処女ではない。
 高校生の頃付き合った彼氏と、すでに経験している。
 だが、経験人数はその一人だけ。回数だってそんなにこなしたわけではない。

 つまり、処女を失ってまだ日が浅い。
 その体はまだ十分に開拓されていない。

 まだまだ男を知っているとは言えないくらいの経験値しか持たないまま、彼氏と別れ、高校を卒業した。

 だから痴漢への対処も分からない。
 腰をよじって抵抗して見せるものの、もしかしたらそれが快感に耐えるための動きだと誤解されるかもしれない、というところまで考えがまわらない。
 実際痴漢は、知代のそんな反応に気をよくしたのか、足の付け根に指をもぐりこませ、敏感な割れ目のあたりを触ろうと動いている。
 さすがに指が届かなかったか、それは諦めたようだが、尻をまさぐる手は止まらない。

 後ろを振り返って痴漢の顔を確認することも出来ず、執拗に尻を揉まれながら、知代は降りる駅が近付くのを、顔を伏せて数えた。
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