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知代の性活
第4章 七月 少年達の果てない性欲
 夏休みの季節。

 知代に恋人が出来た。
 高校で同じクラスだった、高瀬和也という少年。

 取り立てて目立つ少年ではなかったが、優しく穏やかで、ふんわりとした雰囲気を持つ少年だった。
 
 知代は、和也のことをいいな、と思って見ていた時期がある。
 強引な義兄にずっと付き合わされてきた知代は、和也のそういう穏やかさに惹かれた。

 性行為に嫌悪を持つ知代は、そんな自分だから、男の子と付き合うのはしばらくやめておこう、と和也への想いは胸にしまったまま、高校を卒業した。
 
 卒業して三ヶ月。
 偶然再会した和也に、突然告白された時は、とても驚いた。
 驚いたが嬉しかった。でもそれ以上に困惑した。

 付き合うということは、体を重ねるということ。

 それが出来る自信がなかった。この数ヶ月、強引に犯されて、その思いはますます強くなる。
 
 でも、和也君なら…そんなことしない。
 きっと大事にしてくれる。

 熱っぽく、不器用で誠実に言葉を重ねる和也に、知代は心を許した。

 
 夏休みとはいえ就職したばかりの和也は、なかなか休みが取れず、知代は疲れているだろう和也を気遣って、和也の部屋で二人、ゆっくりと過ごしたくらいで、デートらしきことはまだ出来ていなかった。
 
 その日は、キスまで進んだ。
 それ以上を求められなくて、知代はほっとしていた。
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