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莉愛菜と彼の主従関係~あなたのために~
第3章 夏の夜
土手まで上がる道のりに、たくさんの出店が並んでいて、皆それぞれいろんなお店を見ながら歩いたりしてる。
まだ花火が始まるまで少し時間があるな。
あたしはあたりの出店を見渡した。
かき氷、たこ焼き、焼きそば、イカ焼きに林檎飴やあんず飴、定番のそれらのお店が並んでる中に、最近なんかはケバブとかもあったりする。
人の熱気で更に熱いから、かき氷なんか食べたら涼しそうかも!
それにビールも売ってるし!
そんな事を考えていると、タイミング良く海斗が話しかけてきた。
「莉愛菜、何か食べるか?」
「かき氷食べたい!」
「かき氷か、じゃぁ並ぶか。」
かき氷の列に並びながら何味にするか考える。
いつも迷うけど結局同じ味にしちゃうのがあたしの癖。
「莉愛菜はいちごミルクだろ?」
海斗が突然あたしが決めた味を言い当てたから目を見開いて驚いた。
「な、なんでわかったの?!」
「莉愛菜は苺が好きだからな。」
当然のように言う海斗。
海斗には、あたしの事は全てお見通しらしい。
「海斗はビールでしょ?」
あたしが対抗するかのように言うと、優しく笑った海斗はあたしの頭を撫でながら笑った。
「莉愛菜には全てお見通しか。」