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莉愛菜と彼の主従関係~あなたのために~
第3章 夏の夜
いちごミルクのかき氷も、ビールも無事に買って、他にも焼きそばとイカ焼きまで買って準備万端で土手に上がって来たあたし達。
丁度いい場所が空いていて、そこにさっそく腰掛けようとする海斗を急いで止めた。
「海斗、ちょっと待って。」
「なんだ?」
「その袋貸して。」
その袋とは、あたし達が寺井さんに送ってもらって車を降りた時、寺井さんがあたしに手渡してくれたもの。
「綺麗な浴衣が汚れてしまいますから、これ持って行って下さい。
役に立ちますよ。」
そう言って手渡されたのは、ビニールシート。
それを広げて二人で腰掛ける。
「寺井さん、すごい気が利くよね。」
「あぁ、そうだな。
莉愛菜の浴衣が汚れないですんだ。」
海斗はいつもあたし基準で物事を考える。
付き合って1年以上経つのに、あたし達は本当に何も変わらないなって思う。
辺に慣れてしまって、海斗といるのが当たり前になってしまったり、好きと言う気持より情になってしまう事が恐かったけど、あたしは未だに海斗の仕草一つ一つにドキドキしてる。