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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第5章 願い事~莉愛菜~
そんな話を大人たちがしているけれど、当の本人はまだよくわからないわけで……。
海斗お兄ちゃんを見ると、優しく微笑んでいて、とても安心した。
「かいとお兄ちゃん大好き!!」
「でも、莉愛菜。クラスでとってもかっこいい子が現れるかもしれないぞ?」
「りあなはかいとお兄ちゃんがいいもんっ!!」
自分からギュッと抱きつく。
「いつまでこんなこと言ってくれるかな。」
海斗お兄ちゃんが呟いた小さな声は、あたしには聞こえなかった。
「まぁとりあえず、莉愛菜!
莉愛菜は俺が守ってやるからな。」
海斗お兄ちゃんがしっかりとあたしと目線を合わせて言ってくれた。
あたしは大きく頷く。
「かいとお兄ちゃんがいちばんだ~~~~いすきっ♥」
海斗お兄ちゃんに更にギュッとしがみ付いた。
その言葉に、パパが顔面蒼白になって、拓海パパは恨めしげに海斗を見て、佐々木さんはパパを必死に慰めていた事を、あたしは知らない。