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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第7章 熱~莉愛菜~
「大丈夫だよ、どこも痛くない。
下がフカフカの絨毯だし、脚立も一段目に乗ってたから高くなかったし。」
俺の姿を見て心配させまいとする莉愛菜。
「一人の時に危ない事はするな。」
頭でもぶつけたらどうするんだ。
俺は莉愛菜を強く強く抱きしめる。
「ふふ、ごめんなさい海斗。」
「会いたかった。」
「たった2日なのに。」
「お前は平気なのか?
莉愛菜は、俺が傍にいなくても寂しくないのか?」
俺が莉愛菜の顔を覗き込むと瞳が揺れた。
「海斗、荷物貸して。
洗濯物出すから。」
莉愛菜にバッグを預けると、そのまま部屋の奥に運んで行く。
俺はその間に体温計を出そうと思い、いつも莉愛菜が管理している救急箱を探す。
体温計を持ち、莉愛菜の元へ向かうと
ドサッ
莉愛菜のいる方向から、物音が聞こえた。
なんだか嫌な予感がして端を速めると、莉愛菜が床に座り込んでいた。