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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第7章 熱~莉愛菜~
「莉愛菜!」
すぐに近づいて、莉愛菜の顔を見る。
「あ…海斗。あたし…」
潤んだ不安げな瞳をむけてくるから、しっかりと抱きしめた。
「大丈夫だ。
どうした?なにがあった?」
「なんか、急にフラフラってして…力が抜けちゃって…」
俺の服を掴む莉愛菜の手は力無く、その手に自分の手を重ねると、いつもよりはっきりと分かるくらい熱かった。
「俺の荷物はいい。
休め。佐々木よんでくる。」
医務室にいるであろう佐々木を呼びに行こうと、莉愛菜をベッドに寝かせると
「や、海斗…」
俺の服の裾を掴んで離さない莉愛菜。
「熱が上がってるんだろう。
すぐ佐々木を連れてくるから、動かないで寝てろ。」
「やだ…行っちゃやだ。」
服を掴んだままフルフルと首絵を振る。
「すぐ戻ってくるから。早く看てもらおう。」
そう言っても手は話そうとしない。