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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第7章 熱~莉愛菜~
すると、上体を起こし、ベッド脇に立っている俺の腰に抱きついて来た。
「莉愛菜?」
「…やだぁ。…行かないでよ、かいと。」
見上げた莉愛菜の瞳は、熱からだけじゃない程潤んでいた。
ベッドに腰掛け、抱きついた莉愛菜をあやす様に抱きしめた。
莉愛菜は俺の顔をじっと見る。
瞳からは涙が静かに零れ落ちる。
「わかった。行かないから泣くな。」
「ほんと?…一人にしない?」
「莉愛菜を一人に出来る訳無いだろ?」
俺は莉愛菜を抱き込みながらポケットから出したケータイで佐々木に連絡した。
事情を離すとすぐ来てくれるという。
「莉愛菜、今佐々木が来るからな。
少し横になれ。」
身体を話そうとするとイヤイヤと首を振って離れようとしない。
参ったな、可愛すぎる。
熱に浮かされ甘える莉愛菜が新鮮だった。
横になった方が楽だろうと思うが、離れようとしない莉愛菜に諦め、毛布で身体を包み抱きしめた。