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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第7章 熱~莉愛菜~
しばらくして、佐々木がいつもの道具が入ったバッグを片手に入ってきた。
俺は莉愛菜を抱きしめたまま。
「坊っちゃん、りーちゃんを寝かせてくれませんか?」
「莉愛菜が離れたがらないんだ。
…莉愛菜、佐々木が来た。少し横になれ。」
「……。」
何も言わない莉愛菜。
その代わり、俺の背中に回る腕には力が籠もった。
「嫌みたいだ。」
俺はまんざらでもない気分。
でも、やはり莉愛菜の身体に負担になる事だけは避けたい。
佐々木はさほど気にするでもなく、俺の腕の中にいる莉愛菜の脈を測ったり、口を開けて喉を見たりしている。
莉愛菜はぽーっとしながらされるがままになっているが、終わるとすぐに俺の胸に顔を埋めた。
そして、安心したように息を吐く。
「りーちゃん、わかるか?」
佐々木が莉愛菜を呼ぶと、ゆっくりと目を開けて見つめ返した。