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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第7章 熱~莉愛菜~
甘える莉愛菜に癖になりそうだ。
俺が看病するのも、我儘を聞くのも莉愛菜だから。
莉愛菜じゃなかったら、風邪を引いてようが気にしないし、甘えられてこんなに嬉しく愛しく思う事も無い。
腕の中の温もりが何より大事だと思った。
「莉愛菜、早くよくなれ。」
「うん。」
「治ったら、莉愛菜の好きなとこに連れてってやる。」
「うん。」
「どこに行きたい?」
「………水族館。」
「そっか、じゃぁ水族館に行こう。」
「約束だよ?」
「あぁ、約束だ。」
「あたしね……イルカの、ショー…見たいの…」
徐々に莉愛菜が夢の中に旅立とうとする。
そんな莉愛菜を抱きしめながら、早く治るように願った。
そして、莉愛菜が瞼を閉じる瞬間に囁いた。
「安心して休め。
ずっと、抱きしめていてやるから。」
【END】