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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第3章 熱~海斗~
「海斗?」
海斗の顔は赤く火照っている。
さっきより近づいたから、心なしか息が荒いのにも気付いた。
「もしかして……」
あたしはそっと海斗の額に手を当てる。
「え……うそっ」
その額はとても熱かった。
熱だ
熱が出てる
「海斗っ、海斗大丈夫?!」
あたしは海斗の頬を両手で包んだ。
「ん……りあ、な?」
掠れた声であたしを呼ぶ。
「ちょ、ちょっと待っててね!」
とりあえず体温を測らなきゃっ!
あたしは急いで体温計を取りに行き、ベッドルームへと戻る。
するとその途中で海斗と思いっきりぶつかった。
ふらつくあたしを片手で受け止める海斗。
下着を履いて、ガウンを羽織っただけの姿を見て慌てた。
「海斗っ、寝てなきゃ駄目だよ!
それにそんな薄着じゃ寒いでしょ?!」
あたしは海斗をベッドルームに戻そうとするけど、海斗はビクともしない。