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その瞳に…
第14章 お互いの気持ち
舞奈は自分の気持ちが大河にどう思われるか、わからない恐怖に少し体を震わす。

「この間、先生に抱かれて、私の中が全て満たされるのを感じて…私が待っていたのは先生だったんだ…って…すみません…私、重い、です、よね…」

膝の上で段々小さくなる舞奈を、大河は優しく抱き締めた。

「そんな事はないよ。…僕だって同じだから…」

その言葉に、舞奈は大河に顔を向ける。

大河は、舞奈を抱き締めたまま、舞奈の肩に顔を埋め話し出す。

「僕は、今まで何人かの女性を抱いた…」

その言葉に、舞奈の心にチクンと痛みが走ったが、大河がそうしてくれた様に、舞奈も黙って話を聞いた。

「けれど、体はその時だけ満たされても、心が全く満たされなかった。誰を抱いても、全部同じだったんだ…けれど…」

大河は舞奈を抱き締める腕に、力を込めて続けた。

「始業式のあの日、舞奈を見た瞬間…君と一緒で、僕の心に初めての感情が芽生えたんだ。…君を僕のものにしたい、と…」

大河は顔を上げ、舞奈を真剣な眼差しで見詰める。

ドキン…

その瞳に、舞奈は心臓を高ぶらせる。

「本当なら、誰にも会わせず、僕だけを見て欲しくて、君を閉じ込めておきたい衝動にすらなるくらい、僕は君に溺れているんだよ」

「せん…せ…」

その言葉に、舞奈は胸が痛い位に嬉しさを感じ、涙が零れそうになる。

「周りに秘密なんて、君を僕だけのものに出来るのならば、そんなの何の負担でもない。…それよりも、僕の全てをぶつけ過ぎて、君が離れてしまう方が僕は怖いよ…」

クスリと苦笑する大河に、舞奈はこらえきれず、涙を流しながら抱きつく。

「先生になら、壊されてもいいです!それでも私は先生から離れたりなんかしません!やっと、やっと会えたんだから!?」



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