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その瞳に…
第15章 最初のいけない事
けれど、何時までも突っ立ってる訳にはいかないので、舞奈は位を決して、正門へ向かった。

「おはようございます…」

舞奈は生活指導の先生と大河に挨拶をする。

「はい、おはよう。クラスと名前を言って」

生活指導の先生は、何時も通りのチェックをする。

大河は、先生に言われた事を、手に持っていた書類にチェックする。

「はい、問題なし。行っていいよ」

何事も無く終わり、舞奈はほっとして通りすぎる。

(良かった…何もなかった…)

しかし、少し歩いた瞬間、ブラとショーツに振動が走った。

「ひぅ!?」

気を抜いた瞬間にきた振動に、舞奈は小さな悲鳴をあげて、その場に立ち止まる。

チラッと後ろを振り返ると、大河はポケットに手を入れて、生活指導にバレない程度に舞奈を見ていた。

「ん?どうした?」

立ち止まる舞奈に、生活指導の先生が声をかけた瞬間、振動が止まり、舞奈は慌てて取り繕った。

「や、花壇の花見てただけです!」

生活指導の先生は、そうか、と言って正門の方に向き直る。

舞奈はほっとしなが、チラッと大河を見ると、クスクスと楽しそうに笑う大河が見えた。

(~~先生のバカ!?)

舞奈は心の中で文句を言い、昇降口へ向かった。
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