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その瞳に…
第25章 初めての訪問
 「まあ、流石にもう今日はしないよ。舞奈も疲れただろうし、明日も学校だしね」

 笑いが収まったのか、普段通りに戻った状態で大河は舞奈をぎゅっと抱きしめ、首筋に軽いキスを落とす。

 その後、大河は舞奈を抱き上げ、ベッドへ寝かせる。

 舞奈はその行動に大人しく体を任せたままにしたが、自分を寝かせた後も立ち上がったままで、寝る気配の無い大河のズボンをキュっと握る。

 「先生は、まだ寝ないんですか?」

 少し寂しげに見上げる舞奈に、大河は優しく微笑む。

 「僕ももう寝るよ。まだリビングとかの電気がついたままだからね、消してくるだけだよ」

 その言葉を聞き、舞奈が手を離すと、大河は一度リビングへ行き電気を消し、寝室の電気もドアの横にある為、ベッドへ戻る前に消した。

 明るさに慣れていた視界は、部屋が暗くなった事で視界が利かなくなり、舞奈は一瞬不安になるが、ギシっとベッドが軋み大河の気配が解ると、ほっと安心する。

 「舞奈少し頭を上げて」

 そう言われ、舞奈は素直に頭を上げると、スルリと大河の腕が頭の下に入ってきた。

 (うわっ!?)

 初めての腕枕に、舞奈はドキドキしながらどこに頭を置いて良いのか迷っていると、グイっと頭を腕で押され、腕の付け根にポンと乗せられる。

 余りにも慣れた仕草に、腕枕だけで動揺してる舞奈は少し悔しさも感じながらも、ドキドキする体を大河に寄せた。

 「緊張してるの?」

 体を寄せた事で、舞奈の心音の速さが伝わり、大河はクスっと笑いを零す。

 「だって・・・初めてですから、腕枕なんて・・・」

 緊張と恥ずかしさで上手く体を動かせない舞奈は、チラっと目線だけ上を向ける。

 暗さに慣れて来た視界には、眼鏡を外し、優しく微笑む大河の顔があった。

 (これ、思ったより近い!!!!)

 何度もキスをして、顔が触れる事など慣れてきている筈なのに、何故か大河の顔が目の前にあるだけで、舞奈は更に恥ずかしくなり、鼓動がドンドン早くなる。

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