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その瞳に…
第34章 楽しい夜
 修学旅行の写真だろうか、見知らぬ場所で成滝達とピースをする大河を見つけ、舞奈はつい笑いを溢してしまう。

 すると、成滝がグラスにワインを継ぎ足しながら、懐かしそうに話し出した。

 「大河のあった時はほんと、こいつ笑うのか?って思う位無愛想でさ~。こんなに笑いながら写真写るとか、あの時は思わなかったわ~」

 「あの時は、お前のそういうチャライのがうざかったんだ」

 クスクスと笑いながら大河のグラスにもワインを注ぐ成滝に、大河は眉間に皺を寄せて反論する。

 「先生と成滝さんは何時から知り合ったんですか?」

 「一年の時だよ。まあ、その時はクラスメイト位の感覚だったんだけど、俺と早百合がデート中に、ばったり大河と会ってね。それっから」

 「成滝さん、その頃から早百合さんと付き合ってたんですか!?」

 舞奈の驚きに、成滝はうん、とあっさり答える。

 「早百合と俺は、中学の頃からだよ~。俺がこんなんじゃん?だから、あんまり男の友達って少なくってさ~。でも大河は俺の事知っても、ふ~ん、としか言わなかったんだよ!だからそれが嬉しくてね。も~大河に俺ガンガンアプローチしまくったんだよ」

 成滝は隣に座る大河を指差しながら、少年の様な笑顔を見せるが、大河は逆にどんどん眉間に皺がよっていく。

 「成滝。それ以上は別にいいだろ」

 「え~、いいじゃん。俺と大河のなめそれ位話したって」

 とても嫌そうな顔をしている大河に、舞奈はそんなに聞かれたくないのだろうかと思うが、それでも好奇心のほうが勝ってしまい、成滝の話に耳を傾ける。

 「で、早百合の事とか色々話してるうちにね、大河の事も色々聞いてね~。いやぁ、案時はこいつの秘密知って俺超ドキドキしちゃった」



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