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その瞳に…
第34章 楽しい夜
 「そうだね~。なんか前に会った時よりも舞奈ちゃんかなーり色っぽくなってるし。俺も混ぜてもらおうかな~」

 「ええぇっ!?」

 いきなり成滝まで参戦し、舞奈は声をあげ更にパニックに陥る。

 「いえいえいえ!?私そんな!ってか先生がいますし!!」

 「じゃ、四人ですればいいじゃない。私も英樹も全然構わないわよ」

 「私が構います!?」

 ブンブンと高速で頭を横に振りながら否定する舞奈に、栄子は更に追い討ちを掛けるかの様な事を言い、舞奈の頭は既にオーバーヒートを起こしていた。

 すると、横から早百合ののんびりとした声が聞こえる。

 「二人とも、いい加減にしないと大河さんが本気で怒るわよ」

 その言葉に、舞奈がはっとし大河を見ると、ワイングラスを今にも割りそうな程強く握り締め、微笑みを浮かべる大河がいた。

 (いやーーーーー!?)

 大河の怒りを感じた舞奈は、背中にドっと嫌な汗をかきながら心の中で叫ぶ。

 「やだ大河。そんな顔してたら舞奈ちゃん怖がるじゃない。舞奈ちゃんだってこーんな心狭い男嫌よね~」

 「そうだよ~。彼女怖がらせるなんて彼氏失格だぞ~。その点俺は超優しいよ」

 しかし、成滝と栄子は慣れているのか、全然動じておらず、むしろさらに煽るようなことをする為、舞奈はパニックになりながも二人を止める。

 「あああの!先生はとっても優しいですし!私は先生じゃないと嫌なので!!ホントすみません!!!」

 自分でも何を言っているか解らなくなりながも、これ以上大河が怒らない事だけを祈り、とにかく二人に対して断りを入れる。

 すると、舞奈の反応が面白かったのか、成滝と栄子は一斉に吹き出す。

 「やだも~!冗談だってば。舞奈ちゃんほんっとかわい~」

 「良い反応するな~」
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