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その瞳に…
第9章 いつもの学校
その時、ピリリリリ…とスマホがなる。

「わひゃっ!」

気を抜いていた舞奈はスマホを落としそうになるが、なんとか死守する。

着信は、今登録名を変えたらばかりの大河だった。

「はいっ!」

突然の電話にビックリし、舞奈はつい声が大きくなってしまった。

『…随分元気だね。今大丈夫かい?』

「あ、大丈夫です」

クスクスと電話越しから聞こえる大河の笑い声に、舞奈は恥ずかしくなり顔を赤らめる。

「明後日の日曜、何か予定は?」

その言葉に、舞奈は飛びはねそうな位、喜んだ。

(先生と会える!初デート!?)

嬉しさと緊張のあまり、舞奈は無意識にベッドと上で正座になる。

「大丈夫です。一日空いてます」

舞奈は嬉しさが声に出ないように、なるべく平静を装い答える。

そんな舞奈を見透かしてるのか、電話越しにクスと笑う声が聞こえる。

(バレてるかも…って言うか、これが大人の余裕ってやつ?)

なんか悔しい…そう舞奈は思った。
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