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want to be ...【短編集】
第3章 甘い熱






「…っ、あーダメだわ。すげー熱い」


唇を離されると唾液の糸が引いて、恥ずかしくて泣きそうになり、ぽすんとベッドに倒れる。


「蒼汰のバカー!でもロマンチックだった!
ちょっと待ってね杏奈ちゃん、
今あたしが計ってあげるからっ」


「だからー…。お前は座ってろって。
これで転んで倒れたりしたらどうすんの。
子供産めなくなるぞ」


「嫌!」


「じゃあ大人しくしてろ、バーカ」


蒼汰の言葉に、大人しく椅子に座る美咲さん。


頰膨らまして…、可愛すぎです…


ぼんやりベッドの背に身体を預けてるあたしのパジャマを乱し、体温計を腋に挟む蒼汰。


「はい、ぎゅっとして、ぎゅっと。
その後俺にもぎゅっとしてね」


2言目はとりあえず無視。


しばらくして、ピピピピッと音を立てた体温計をあたしの腋から引き抜き見つめて、真顔になる蒼汰。


「おいバカ。熱下がってねぇじゃねーか」


「えぇっ!?ほんと?まだ寝てなきゃ!」


…誰のせいだと!


「何で37度8分もあんの?」


…高!誰のせいよー!


睨み上げるとぺろっと舌を出す蒼汰。


「…そういう蒼汰は熱あるの?」


「俺?俺は37度ぴったしだからー、もう治ってる」


「治ってないでしょ!」


美咲さんと言葉が被る。


2人共大人しく寝てなさい、と美咲さんに可愛く叱られ再び並んでベッドに寝てるあたし達。


…ていうかさっきから、凄くいい匂いがする。


かつおだしと味噌と卵と…


すると、ハッと何かに気付いたようにスタンドに置いてあるスマホを取り、何やら操作して耳に当てる美咲さん。


誰かに電話かけるのかな?


「…もしもし大樹?出来たー?」


大樹さんに電話してたのか。


少しの間、にこにこと可愛い笑顔を振りまきながら大樹さんと電話してる美咲さんをうっとりと眺める。


ほんと、天使だこの子…


終えたのか笑顔で電話を切り、あたし達を笑顔で見つめた。


「杏奈ちゃん、蒼汰!夜ご飯だよー。
今大樹が持ってきてくれ、…速いね!」


仏頂面でトレイを持って入ってきた大樹さん。


「…お前ら熱下がったのか」


…何も答えられないです。


「杏奈ちゃん、まだ下がってないの」


…きゃああ!?睨まないで大樹さんー!


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