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want to be ...【短編集】
第6章 温泉旅行 2日目
蒼汰の唇に口付けると、驚いたように目を見開いて、…少し口を開けてくれた。
お水を流し込み、飲み込んだのを確認して唇を離すと、
「足りない」
と言われたから離れようとした。
「あっこら。逃げるな」
「あっ!ちょっとっ」
あたしの身体を抱いてにやりと微笑んだ蒼汰は、身体を起こしてあたしに口付けてきて。
「…っん、ふ…っ」
貪るように舌を絡めてきた。
しばらくして唾液を繋いで離れると、嬉々とした表情で
「これで元気なったわ。サンキュ」
なんて言うから睨んでやる。
「…ほんとは最初から元気だったんじゃないのー?」
「いやいやー、マジで死んでたよ?
あれだな、病は気からって言うじゃん?愛だな、愛」
「…、…はっ!?意味分かんない!」
「杏奈の愛の力で治ったわ俺〜」
「…」
本気で意味が分からない…
眉をひそめて蒼汰を見つめてると、視界がゆっくりと反転して驚く。
ソファに押し倒されて、あたしの足の間に片膝を入れた悪戯っぽく微笑んだ。
「…っ!?な…っ」
「なんか勃った。一発ヤってから行こ〜」
「やっ…やだ!」
「えー?しようよ〜」
「だっダメだよ今からはっ」
「杏奈〜、しよ〜」
「やだってば!17時に待ち合わせしてるんだよっ!?」
「一発だけ〜」
「そう言って今まで1回で済んだ時なかったよね!?」
「ご名答〜」
「やだよー!」
ていうか、元気じゃん!
さっきまでぐったりしてたのに!
そしてあたしは、つい言ってはいけない言葉を言ってしまった。
「もうっ…露天風呂でするんでしょっ!?
今しなくてもあとで好きなだけすればいいじゃんっ」
「っ…」
あたしの言葉に目を見開いて固まった蒼汰。
…え?
あ、あれ?
え?
ちょっと待って、あたし今、なんて…
自分が口走った言葉を頭の中で復唱してみる。
そして…
「…!あっ…なし!ダメダメ!今のなしっ!
く、口が滑ったっ」
「後で好きなだけ、ねぇ…」
「なしなしなし!嘘!取り消し!」
「女に二言はなしでしょ?」
「だっ…ダメだって!」
「そっかぁ楽しみだなー…。
今日は何プレイにしよっかなぁ〜」
あたしのバカー!