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彼色に染まってく…
第3章 秘密の告白
私を見つめたまま




私の手首を

優しく掴んでいた
佑貴の手に





ギュッと力が入った。




私は


抱きしめてほしい
という感情が


ますます高ぶってきて




佑貴の顔を見上げた…




佑貴の男らしい顔を
見ただけで



クラクラする…






『ゆ…』




私が口を開いた

その時





私達の

すぐ後ろを通った








犬の散歩してる
おばちゃん…




ギャグ漫画みたいな
タイミング。







おばちゃんは、私達に
気づかないふりをして




犬に話しかけながら


その場を去った。




しばらく
唖然としていた私は



去っていく

おばちゃんの後ろ姿を
見て



『私のドキドキ
返してよーっ!』




…と
心の中で叫んだ。





佑貴は



少し横を向いて



ふっと笑うと



『行こう』




そう言って



私から手を離し




自分のリュックと
私の鞄を


それぞれ両肩に掛けて


歩き出した。




私は



なんだかモヤッとした


…というか…




どちらかというと




ムズムズした気持ちで




佑貴の後を

追いかけた…


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