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夢想姫の逃避録
第4章 乱れ咲き
しばらくお花畑の中を進む。
ユウガの手は相変わらずとても温かくて、大きな手をしていた。
そんなところにもキュンときた。

そんな時だった。
「痛ッ!!」
右足首と脇腹に激痛が走った。
痛みで思わずしゃがみ込んでしまった。

「大丈夫か!? どうした!? 足首か?」
一緒にしゃがみ込んで、緋奈の体を抱えるように支えてくれた。
緋奈の顔を覗き込むと、心配そうな顔でどこが痛いか聞いてくれた。

「ありがとう……大丈夫だよ…痛ッ!!」
心配かけないように、笑ってそのまま立ち上がろうとした瞬間、また激痛が走った。
緋奈はまたしゃがみ込んでしまった。

「大丈夫なわけないだろ!? 無理するな!! どこが痛い?足首か?」
「足首と脇腹……」
「足首と脇腹?そう言えば脇腹も痣あったよな……わかった。こうして連れて行く」
「え、え、いいよ、えええええ!!」
あの時みたいに、お姫様抱っこをされた。
照れる……恥ずかしい…
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