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第4章 乱れ咲き

「重かったらごめん。本当にごめん……」
うつむき加減気味だけど、申し訳ない気持ちを精一杯伝えた。

「なんで？超軽いんだけど？やっぱ俺がもっとメシ食べさせなきゃダメだな。華奢過ぎ！」
「そんなことないよー……」
「そんなことあーるーのっ！」
「うううう……」
緋奈はそんな細くも軽くもないと思うんだけどなー……

「だからこそ……右足首然り、脇腹然り、少しでもダメージ負ったらこんな事になっちゃうんだろうな。もっと大事に扱えってんだよ。緋奈に暴力振るう奴とか俺がぜってー許さねぇ」
ユウガは怒った口調でそう言った。
嗚呼こんなに大事にしてくれているんだって思った。
緋奈の白馬の王子様は本当に優しいんだなって……

「お！見えてきた！あれだよ」
ユウガの視線の先には、一本の大きな満開の桜の木があった。

凄い綺麗……見惚れてしまった。