この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
十字路の上で
第2章 ありふれた日常

「でも確かに、ちょっと真実ちゃんに似てたよね」

「うん、模倣品って表現やっぱしっくり来てた」

「せやなぁ…」


終わったと思ったら春が蒸し返したので、俺は溜息をついた。

3人の言葉にご飯を頬張りながらそれ見ろとドヤ顔をする颯太に、真実も溜息をついて首をふり、ノートに視線を戻す。


「てか俺らの存在、なんかもう空気みたいやったな」

「しょうがないよ」

「俺達は外野だよ、がいや」

「この2人とおると俺の魅力がかすむわー」

「え、魅力?どこ??」

「馨、お前ほんまな…」

「それで邦彦、さっき言ってたダブルデートするの?」


完全にスルーして颯太が口を挟む。


「…デートじゃねぇし。向こうも社交辞令だろ」

「いやいや、結構本気っぽく見えたで〜」

「行かねぇよ、めんどくせぇ」


あの連れと仲良くして一体なんのメリットがあるのか。


「あのオンナは邦彦と真実をくっつけたいのよ」

「…は?」

「どうゆうこと?」

「真実がフリーの状態で彰人先輩の近くにいるのが落ち着かないのよ。決まってるじゃない」

「あーなるほど」

「…バカらしい。もういいからお前らさっさと食えよ」


颯太と関根の会話を遮り、箸で2人の定食をさした。


…俺と真実なんてあり得ない。

真実が俺を好きになることは絶対にない。


チラと真実に視線を向けると、目が合ったがそれは一瞬でスっと逸らされ、その顔は無表情にまた手元のノートに落された。

こいつには好きな人がいる。

心のどこかで鈍い痛みを感じた気がしたが、気付かないフリをした。


俺達の関係は腐れ縁の幼馴染み。

ずっと変わらない。

ーーーーーー
ーーーーーーー…


/34ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ